ストーブで使える薪

ほとんどの樹種が薪ストーブ用の薪として使用できます。
温暖であり広葉樹林が多い日本で、昔から使用されている薪の樹種は広葉樹のコナラ、クヌギ、カシ、サクラなどの堅い木(堅木)です。
日本より寒い欧州や北米ではシラカバ、トウヒ、カラマツなどが通常の薪として使われています。

ベストな薪を考える

来シーズンの薪の確保に向けて、準備を始めていることと思いますが、どのような薪がベストなのかを考えてみました。

薪として使えるのは、杉やカラマツなどの針葉樹、楢や欅、樺、ブナなどの広葉樹になります。
針葉樹の薪、広葉樹の薪それぞれに、メリット、デメリットがあるので、今回はそのことに触れてみたいと思います。

      メリット      デメリット
 針葉樹 1‐ 木が軟らかいので着火しやすい
2‐ 木目が荒いので乾燥させやすい
3- 初期燃焼時に発熱量が大きい
1‐ 燃焼時間が短い
2- 沢山の量が必要
3‐ ススの発生が多く煙道火災の危険がある
4- 発熱量が高くなり器具破損の恐れあり
 広葉樹 1- 樫木であるため火持ちが良い
2- 体積当たりの発熱量は1.8倍ある
3- 煤の発生が極めて少ない
4- 器具を傷めない
1‐ 乾燥に時間がかかる
2‐ 伐採にコストがかかるため高価
3- 広い乾燥場所が必要

主なメリット、デメリットを書き出してみましたが、木の特性などからさらに考えてみましょう。

針葉樹

カラ松、アカマツ、杉、ヒノキ、サワラ、トウヒなどが燃料として使えるものでしょう。
針葉樹の特徴は、幹の中に脂分を多く含む、脂壺を持っていることです。
脂分が多いので、着火性が良く、ターボエンジン並みの瞬発力があります。
杉やカラマツは植樹などで大量に生産されてきましたので、比較的簡単に入手できます。
合板木材の需要が増えつつあり、価格は少し高くなりつつあります。
価格は安いのですが、広葉樹の倍くらいの量を燃やさなければならないので、広いストック場所が必要です。
著者も、カラマツを燃やしてみた時期がありますが、カラマツには髪の毛よりも細くて、鋭いとげがあり、
薪を持ち運ぶと、衣服の中に入り込み、チクチクと刺激をする。このいやらしさは半端でない。
3年乾かして使用したが、瞬発力は抜群、着火後10分でストーブの温度が300℃になる、
しかし、熾火になっている時間はほとんどなく、どんどん薪を補給しなけらばならず、1間ほどの薪棚がすぐ空になった。
針葉樹は、流通量が多く手に入れやすい薪である。特にカラマツや杉は製材所などで端材を簡単に分けてくれる、
シーズンを通して燃料にするには、とても勇気がいるのだが(燃費や場所、煙突のメンテナンス)ストーブを早く温めたり、
広葉樹と混合して使用するため、十分な乾燥をしたものなら価値は高いと思われる。
広葉樹の林が減り、広葉樹の伐採は人力が必要なため、伐採搬出量が減っているので、近い将来乾燥カラ松が薪ストーブの
主たる燃料になることがあるかもしれない。

アカマツ 脂分が多いので火が勢い付くが、燃焼時間は極めて短い。
杉    何よりも優れた着火性があり、火力も強いので、最初にストーブを温めるための燃料としては最強
ヒノキ  適当な脂分で、燃焼時間は長いが、手に入りにくく、高価である。

アカマツの表皮
杉ヒノキの表皮

 

広葉樹

コナラ、クヌギ、ブナ、山桜、栗、白樺、ニセアカシア、ミズメ、オニグルミ などが燃料となる

広葉樹(ナラ・クヌギ・サクラ・アカシア・クリ・ケヤキ等)は着火はしずらいのですが、火持ちがとても良く、特にナラ・クヌギですと薪を継ぎ足す必要がぐんと減ります、就寝前等に十分にくべてある程度空気を絞っておくと朝まで熾火が残ります、着火材を使用しなくても焚き付の様な細い枝を入れるだけですぐに火を起こすことが出来ます。火持ちが良い事から灰の出る量も減ります。

広葉樹は重い樹種ほど火持ちが良く、針葉樹とは違い、持続型で力持ちです。

樹種 コメント
広葉樹 コナラ  薪ストーブ愛好家の間で絶大な信頼を得る。大者の風格さえ感じさせる音と香り。実験で特に優れていたのが、コナラやクヌギをはじめとするナラ属の木。とくにコナラは火力と火持ちといった性能面に加え、パチパチという心地よい音や、独特の上品で香ばしい煙の匂いなど、官能をも満たす長所を備えている。ちなみに薪がパチンとはぜる音は、木の心材にある古い導管細胞中の空気が膨張して破裂する時に生じる。コナラはその導管細胞が大きいので、音もよく鳴るのだ。コナラは主に東北南部より南に分布し、北日本や標高の高い所では近縁種のミズナラが優先する。コナラの薪は虫に食われにくく、乾燥しても樹皮がはがれないので長期間の保存に向く。繊維がまっすぐで薪割り作業も楽。火力ではクヌギに一歩譲るものの、総合評価では勝る。

パワー、スタミナともにA級の成績を残したコナラ。

ピークの持続力はクヌギほどではないが、中間の底力では一歩リード。

真っ赤な燠(オキ)になっても形が長時間崩れなかった。

コナラ。
クヌギ  抜群の火力と火持ちが自慢。炭の材として最高品質を誇るチャンピオンデータ上の火力と火持ちではコナラよりも一枚上のクヌギ。薪として最高の実力者だが、炭の原料としてもクヌギの評価は高い。クヌギやコナラをはじめとするナラ属の木が、薪として特に優れている理由は、カリウムの含有量が高いことが挙げられる。岡野博士によると、カリウムは熱せられると酸素と水素原子を優先的に結びつける触媒作用がある。つまり、炭素が燃えるための酸素量を抑えるため、燠火(オキビ)の燃焼速度が遅くなり、ジワジワと燃えて火持ちがよくなるのだ。炭の原料としては王座の地位にあるのがクヌギだ。いまも菊炭(茶道用の高級炭。切り口が菊紋状に割れている)の原料として欠かせない。ただし、薪は乾燥すると樹皮がはがれやすくなる。400℃以上のピークパワーの持続力ではコナラをしのぎ、その実力を実証した。だが、燠の形が崩れるまでの時間がコナラより3割ほど早く、中間火力の保持力ではやや劣る。
ヤマザクラ サクラをはじめとするバラ科の木は、燃やすと煙に甘い香りがする。燻製用チップとしても香り付けのためによく利用される。自生する量は以外に多く、薪炭林の雑木として産出される。材質も比較的重く、火持ちも良好。香りを楽しむ嗜好品的な存在だ。

稀少な山桜
ハリエンジュ 別名ニセアカシア。北米原産のマメ科の帰化植物。地下茎を伸ばして根を広く張るので、川沿いの斜面の土留め用に植えられた。樹肌の外見はナラにそっくりでほとんど見分けがつかないが、割ると心材が緑っぽい色をしているのが特徴。薪の成績も非常に優秀だ。

ニセアカシア コナラより表皮が厚い
ミズメ 別名ヨグソミネバリ。しかし梓(あずさ)という古名が一番有名だろう。堅くて粘り強い材質なので、昔はこれで弓(梓弓)を作った。カバノキ科だが、樹肌がサクラに似ているので間違えられやすい。生木は樹皮を剥ぐと湿布薬のような匂いがする。薪としては、超優秀です。
クマシデ シデの仲間はほかにイヌシデやアカシデ(別名ソロ)がある。いずれも薪としては優秀なのだが、薪炭林でも産出量は多い樹種なので雑木扱いされている。ただし、アカシデは若葉が赤く美しく、小柄なケヤキのような雰囲気の木なので公園樹や並木用に植樹されている。
オニグルミ クルミの材は丈夫で軽いので、銃床や複葉機のプロペラなどになる。軽いぶん、熱量は低いはずなのに、実験ではクヌギ並みの脅威の成績を残した。推測だが、カリウム含有量が非常に多く、触媒作用が強く出た可能性も。酸素供給量が多い薪ストーブでの火持ちは短い。
クリ クリの薪は燃やすと「パンッ、パンッ」と大きな音を立てて火の粉を散らすので、囲炉裏にくべるのは禁物。これはクリの導管細胞が樹木の中でも世界最大級の大きさをもつため、熱膨張で破裂する勢いも非常に強いからだ。その点さえ注意すればとても強力な薪になる。

コナラと似ている、酸っぱい匂いが特徴
シラカバ 広葉樹としては非常に軽く、コルク材のよう。しかも樹皮は脂分を含み、焚き付け材として最高であるうえに、生木の薪でもよく燃える。そのため登山家のエマージェンシーグッズとしては、欠かせない存在だった。着火性のよさは広葉樹では随一。そのぶん、火持ちは悪い。
針葉樹 アカマツ 陶芸家からはアカマツの薪が重宝されている。脂分の松ヤニが火を勢いづかせ、登り窯の中に1300℃の高温をもたらす。他の薪にはマネのできない特別な性能だ。ただしこれは猛烈に空気を送り込める窯での話。裸火での火力はそこまで強くないし、火持ちも短かった。
スギ 成長の早い針葉樹は建築材として全国で大量に植林されたが、木材価格の暴落で今はもて余し状態の間伐材。スギや北海道のカラマツは、その代表的存在だ。しかしながら燃焼実験では超A級の着火性能を見せた。火力も非常に強いので、早く暖をとりたいときは最適。
モウソウチク 針葉樹は裸子植物。広葉樹は被子植物双子葉類。タケはヤシと同じ被子植物単子葉類なので、分類学的には広葉樹に近い。しかし中が空洞なので、燃焼特性は針葉樹をもっと極端にしたようなものになる。火持ちは非常に短いが、そのぶん大量に燃やせば火力は強い。

 

とりとめのない説明になりました、ストーブではどんな樹種でも燃やせることを頭に置きながら、
地球にやさしいく、自分たちに最適な薪を作ってください。
くれぐれも、安心、安全、快適をお忘れなく。

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